ジェイゾロフトとは

ジェイゾロフト

ジェイゾロフトとは

ジェイゾロフトは、神経伝達物質 セロトニンを増加させるため、意欲を高めたり、不安や落ち込みなどの症状を改善する効果があります。

うつ病では脳内のセロトニンなどの神経伝達物質の働きが不調となり、意欲の低下、不安などの症状があらわれると言われています。

神経伝達物質セロトニンは、神経細胞シナプス間で、情報を伝えますが、伝わらなかったセロトニンは、シナプスへ再回収されます。

ジェイゾロフトは、その再回収を阻害しすることで、セロトニンを増やし、抗うつ作用、すなわち、意欲を高めたり、不安や落ち込みなどの症状を改善するのです。

ジェイゾロフトの特徴

効き始めるのに2~3週間かかりますが、副作用が少ないと言われています。2011年から主に使われているレクサプロの販売開始になる前には主に使われていましたが、最近は処方が減っています。

他の薬と比較して、ジェイゾロフトは、血中半減期が長いため、中断症状やふらつきなどの離脱症状が軽減されます。

血中半減期が短いと効果が切れてしまいやすくなるため、飲み忘れたり薬をやめようとした際に、中断症状というふらつきや不眠などの様々な症状が出てきてしまいます。

したがって、ジェイゾロフトの場合、比較的長い時間、体内で抗うつ作用を発揮できる状態にあり、1日1剤の服薬ですむようになり服用が簡単になっています。

通常、抗うつ薬は服薬をやめた場合、中断症状が問題となりますが、ジェイゾロフトは血中半減期が長いために、効果が、長時間持続して、中断症状が軽いと言われています。

一般に処方されるセロトニン系 抗うつ薬 SSRIは、

ルボックス/デプロメール(フルボキサミン):1999年~
パキシル(パロキセチン):2000年~
ジェイゾロフト(セルトラリン):2006年~
レクサプロ(エスシタロプラム):2011年~

ジェイゾロフトは、効果と副作用のバランスがとれているため、比較的よく処方されるお薬です。

ジェイゾロフトの効果

ジェイゾロフトを服用し、セロトニンを増加させることで、意欲を高め、不安や落ち込みの症状を改善する効果があります。

ジェイゾロフトは、セロトニンだけを増加させるため、副作用は、セロトニン増加させることだけのものになります。他の薬のように、ノルアドレナリンなどの増加の副作用まで起こることはありません。

セロトニンは、意欲を高め、不安や落ち込みの症状を改善する物質のため、ジェイゾロフトにより、セロトニンを増加させることで、次のような病気や症状に効果があります。

うつ病
不安障害
強迫性障害
パニック障害
PTSD
 など

さらに、強迫性障害や、摂食障害、社会不安障害などに対して、抗不安薬として使われることもあります。

ジェイゾロフトの主な副作用

ジェイゾロフトの副作用は、他の抗うつ剤と比べると、効果のわりに副作用が少ないと言われていますが、セロトニンの増加を促すことに関係する副作用が主なものになります。

ジェイゾロフトの副作用として多いのは、胃腸障害や性機能障害などの症状です。

主な副作用
傾眠:すぐにウトウトしてしまうなどの軽度の意識障害

悪心:胸がむかむかして、吐き気のすること

嘔吐:胃の中の物(食べたもの・胃液)を吐いてもどすこと

睡眠障害:睡眠に何らかの問題がある状態

不眠:眠れないこと

錯乱状態:思考や感情などが混乱して言動にまとまりがなくなり、常軌を逸した行動をとったり、支離滅裂なことを言ったりする状態。

悪夢:睡眠時に見る嫌な夢。もしくは、悪い夢のこと。

易刺激性: いらいらして怒りやすく、不快感情が亢進した状態。些細なことで不機嫌になり、激怒し、暴言・暴力に至ることもある

易興奮性: ちょっとしたことで、興奮しやすくなる

うつ病:日常生活に強い影響が出るほどの気分の落ち込みが続いたり、何事にも意欲や喜びを持ったりすることができなくなる

躁病:病的なまでに気分が高揚して、開放的になったり怒りっぽくなったりした状態のこと

個人差がありますが、このような副作用が、起こる可能性があります。

ジェイゾロフトの重大な副作用

また、可能性はぐっと低くなりますが、次のような重大な副作用が、製薬メーカーにより指摘されています。

重大な副作用

セロトニン症候群:普通は、薬物によるセロトニン量の調整により、精神状態の変化、高体温、自律神経および神経筋の異常に繫がる

不安:不安を感じること

焦燥:いらいらすること、あせること

興奮:興奮すること

錯乱:気持や考えがいろいろと入り乱れて混乱すること。

発汗:汗が出ること

下痢:便の水分が多い状態

発熱:熱が高くなること

高血圧:血圧が高くなること

固縮:中枢神経障害時に起こる持続的な筋緊張が亢進した状態のこと

頻脈:脈拍が1分間に100以上になること、

ミオクローヌス:筋肉や筋肉群に起こる素早い稲妻のような収縮のこと、ミオクローヌスは片手にだけ、または上腕、脚、顔面の1つの筋肉群だけに起こることもあれば、多くの筋肉で同時に起こることもある

自律神経不安定:自律神経のバランスが乱れるために起こる様々な身体の不調のこと

悪性症候群:抗精神病薬などにより出現する副作用のこと

無動緘黙:明瞭な言語反応が欠如した状態

強度筋強剛:筋肉の収縮と弛緩が切り替わり難くなり、間接の運動がぎこちなくなる

嚥下困難:水や食べ物が飲み込みにくくなること

血圧変動:血圧の上がり下がりが大きいこと

白血球増加:白血球が増加すること

血清CK上昇:CKは筋肉に筋肉の収縮や弛緩のエネルギー代謝に重要な役割を果たしている酵素で、骨格筋や 心筋が障害を受けてCKが増加し、血液中に多く出ている状態

ミオグロビン尿:筋肉の細胞のなかで酸素を運搬する役割を持つミオグロビンが、尿中へ大量に排出され、尿が茶褐色になること

腎機能低下:腎臓の機能が低下すること

痙攣:けいれんとは、意志とは関係なく筋肉に力がはいる状態のこと

昏睡:声をかけても、手をかけて体を揺すっても無反応な状態

肝機能障害:肝臓の機能が障害されている状態

肝不全:肝機能が大幅に低下した状態

肝炎:肝臓に炎症が生じた状態

黄疸:血液中に含まれるビリルビンという成分が身体の組織に沈着し、肌や白目が黄色く染まって見える状態

抗利尿ホルモン不適合分泌症候群:尿量を減少させる作用を持つホルモンであるバソプレッシンが血漿浸透圧に対して不適切に分泌、または作用することによって起こる症候群

SIADH:尿量を減少させる作用ホルモンであるバソプレッシンが不適切に分泌されることにより、循環血液量が増加して血中ナトリウム濃度が減少すること、結果、意識障害や痙攣が起こる

低ナトリウム血症:血中のナトリウムの濃度が低下してしまうこと、意識障害や痙攣が起こる

低浸透圧血症:血液中のナトリウムの濃度が低下してしまう病気

尿中ナトリウム排泄量増加:尿の中のナトリウムが増加すること

高張尿:浸透圧が高い比重を持つ尿がでること

意識障害:周囲を認識できなく、さらに、開眼、言葉、動作などで外界からの刺激や情報に反応できない状態

中毒性表皮壊死融解症(TEN):通常医薬品の副作用として発生す重い皮膚障害

Toxic Epidermal Necrolysis:重い皮膚障害で、皮膚は水ぶくれになり、剥がれ痛む

皮膚粘膜眼症候群:高熱に加え、やけどの際にみられるような水ぶくれ、発赤、発疹などの症状が全身の皮膚や粘膜に現れる

アナフィラキシー:じんましんなどの皮膚症状やくちびるの腫れなどの粘膜の症状とくしゃみ、息切れなどの呼吸器の症状や血圧低下などの症状が複数同時にあらわれる

呼吸困難:呼吸することが困難になること

喘鳴:呼吸をするときに、ヒューヒュー、ゼーゼーなどと音がする状態

血管浮腫:皮下組織にみられる腫れで、顔やのどに現れることがあります。 薬やその他の物質(誘因)に対する反応、がんのまれな合併症、免疫疾患として血管性浮腫

QT延長:心電図の異常により、失神や心臓突然死の原因となる

室頻拍:心臓に異常な電気回路が存在するために発生する不整脈

torsades de pointes:突然死の原因と成り得る不整脈

それ以外の副作用

上記ほどは、重くはありませんが、次の副作用が可能性としてあるとのことです。

その他の副作用
精神症 、 多幸症 、 リビドー減退 、 記憶障害 、 注意力障害 、 頭痛 、 浮動性めまい 、 振戦 、 感覚減退 、 起立性めまい 、 味覚異常 、 頭部不快感 、 運動障害 、 アカシジア 、 錐体外路症状 、 運動過多 、 歯ぎしり 、 歩行異常 、 錯感覚 、 調節障害 、 視覚異常 、 霧視 、 羞明 、 視力低下 、 耳鳴 、 耳閉感 、 回転性眩暈 、 動悸 、 起立性低血圧 、 血圧低下 、 血圧上昇 、 ALT増加 、 AST増加 、 γ−GTP増加 、 LDH増加 、 Al−P増加 、 総ビリルビン増加 、 直接ビリルビン増加 、 白血球数増加 、 白血球数減少 、 単球増加 、 血小板数減少 、 出血傾向 、 鼻出血 、 胃腸出血 、 血尿 、 口内乾燥 、 軟便 、 便秘 、 腹部不快感 、 腹痛 、 腹部膨満 、 消化不良 、 食欲不振 、 胃腸障害 、 食欲亢進 、 発疹 、 蕁麻疹 、 そう痒症 、 顔面浮腫 、 眼窩周囲浮腫 、 排尿困難 、 尿閉 、 頻尿 、 性機能障害 、 射精遅延 、 持続勃起症 、 月経障害 、 背部痛 、 関節痛 、 筋緊張異常 、 筋硬直 、 筋緊張亢進 、 筋痙攣 、 総蛋白減少 、 総コレステロール増加 、 尿糖 、 尿蛋白 、 倦怠感 、 多汗 、 寝汗 、 無力症 、 熱感 、 異常感 、 胸痛 、 胸部圧迫感 、 疲労 、 ほてり 、 悪寒 、 体重減少 、 体重増加 、 末梢性浮腫 、 あくび 、 脱毛症 、 攻撃的反応 、 幻覚 、 不随意性筋収縮 、 ジスキネジー 、 ジストニー 、 片頭痛 、 失神 、 散瞳 、 血小板機能異常 、 紫斑 、 斑状出血 、 皮下出血 、 膵炎 、 過敏症 、 光線過敏性反応 、 尿失禁 、 夜尿 、 乳汁漏出症 、 女性化乳房 、 開口障害 、 甲状腺機能低下症 、 高プロラクチン血症 、 血糖異常 、 気管支痙攣

ジェイゾロフト錠50mgの基本情報

日経メディカル 処方薬事典 

ジェイゾロフト服用の注意事項

禁止事項

次の症状がある方は、絶対に服用しないでください。

過敏症
ピモジド投与中
MAO阻害剤投与中あるいは投与中止後14日間以内

また、妊娠されている方は、服用しないでください。

投与可能

医師と相談した上で、慎重に服用してください。

肝機能障害
遺伝的にCYP2C19の活性が欠損

また、高齢者の方は、医師と相談して、慎重に服用してください。

注意して服用

次の症状がある方は、医師と相談した上で、慎重に服用してください。

QT延長
肝機能障害
痙攣性疾患
自殺企図
自殺念慮
出血傾向
出血性素因
低カリウム血症
てんかん
脳器質的障害
緑内障
著明な徐脈
出血の危険性を高める薬剤を併用
統合失調症素因
衝動性が高い併存障害
躁うつ病

また次の方も服用には注意が必要です。医師と相談の上、服用してください。

授乳婦
新生児
乳児
幼児・小児

服用を止めた場合、減薬の場合の副作用

他の抗うつ剤は、服用をやめてしまった場合や、服用の量を減らしてゆく際には離脱症状が出る場合がありますが、ジェイゾロフトは、離脱症状は比較的少ない方です。

ただ、長期間服用を続けた後、急にやめたりするのではなく、医師の指示に従い、少しずつ減らしてゆく必要があります。


薬に頼らずうつ症状を改善するには

うつ病かと思い、精神科、心療内科に行くと、ほとんどの場合、幸福ホルモンセロトニンを増やす、SSRI系のお薬を処方されます。

ただし、上記に詳しくお薬毎の起こりうる副作用をご説明しましたが、こちらの資料は、これらの薬を開発されている会社の説明にあった病名です。

そちらでは、病名だけでしたが、こちらのページでは、それらの副作用として起こる症状を、具体的にどのようなものか説明しただけのものです。

それでも、これだけの副作用が薬に表記されています。

できれば、それらの薬を飲まずに、うつ症状を改善できないか、セロトニンを増やすことが出来ないか、その方法をこちらのページでご紹介しています。

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