認知行動療法とは
人が、現実をどう受け止めているか(認知)を確認し、もし、その認知が、実生活で問題を起こしているのであれば、その認知を変えるよう働きかけることで、こころのストレスを軽くしていく治療法を、認知行動療法といいます。
人は、何かあった時、ほとんど無意識に、何らかの反応をします。それは、その人が過去に経験したこと、または、その経験により習慣化したことなどで、自動思考とか、マインドセットとか呼ばれています。
例えば、小さい頃、いつも両親から、「馬鹿なことを考えるな、そんなにうまくいくわけない」とよく言われていた子供は、ほとんどの場合、なにかやろうとしても、うまくいくわけないとすぐにあきらめてしまします。ついつい、何でも悲観的に考えてしまうのです。
認知行動療法とは、悲観的に考えてしまうような自動思考、マインドセットを確認し、実際にそうだろうか、証拠は?と確認してゆくことで、そのマインドセット、例えば、悲観的に考えるというマインドセットを、だんだん弱めて、認知を変えてゆく方法のことなのです。
認知行動療法の効果
多くの人は、小さい頃から信じてこんでいるマインドセットが、正しいかどうかなど、ほとんど考えていません。せいぜい、自分は、普通より少しネガティブかもって考えているぐらいです。
うつ病など、心の病がある人は、その原因のマインドセットが何かを教えてあげて、そのマインドセットを信じ込んでいることが、本当に正しいことか、ちゃんと考えてもらうことで、本人が、心から納得すれば、心の病の原因のマインドセットが弱まり、もう、そうは考えなくなっていきます。
その結果、うつ病などの症状が、弱まってゆくのです。
認知行動療法は,うつ病と不安症に対する有効性が科学的手法にて確かめられています.また,発達障害,摂食障害,統合失調症の症状やパーソナリティ障害などに対する認知行動療法の効果もいくつもの臨床試験を通して実証されてきています.
日本認知行動療法学会
例えば、うつ病治療の現場では、クライアントのうつ病の原因が特定できて、クライアントが、その認知の歪みを理解したことで、すぐに、うつ病の症状が改善したという事例も多くあります。
通常は、3ヶ月から1年の薬物療法が必要だと言われるうつ病でさえ、認知行動療法で、すぐに治ることがあるのです。
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