セロトニンを作るのに必要な栄養素
幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」は、脳の中に神経を伝えるための物質です。「ノルアドレナリン」や「ドーパミン」と同じ「神経伝達物質と呼ばれるもので、興奮や快感を増やす「ノルアドレナリン」や「ドーパミン」の作用を抑えて、心を落ち着かせ、気持ちを楽にする物質です。
セロトニンは、ストレスのない生活を送り、規則的な運動をするとか、日光に当たるとかによって増えますが、そのためには、セロトニンを体内で合成するための材料となる栄養素をとる必要があります。
幸せホルモンセロトニンに必要な栄養素とは、アミノ酸の一種のトリプトファン、ビタミンB6、炭水化物が主なものです。
それぞれの栄養が、多い順にまとめていますので、ご自分の食事にどのように取り入れていくのかイメージしながら、お読みください。
トリプトファン
3つのうちの1つめは「トリプトファン」というたんぱく質に含まれる栄養素です。これは体内で少ししか生成できないので、食事からそのままとる必要があるアミノ酸です。セロトニンを生成するのには欠かせない大事な栄養素で、健康維持のためにもとても大切なものです。
一日の摂取量の目安は、体重1kgあたり2mg程度。体重が50kgの方の場合は100mgです。
カロリーの高いものが多いので、日常の食事に加えて、この中の効率よくトリプトファンが取れる上位のものの中で、好きなものを意識的に食事に加えることで100mgを確保してゆきましょう
植物性トリプトファン
食品100gあたりに含まれるトリプトファンが高いものから順に並べています。
- ひまわりの種 310mg
- 納豆 242mg
- アーモンド 201mg
- そば(乾麺) 170mg
- パスタ(乾麺) 140mg
- 木綿豆腐 98mg
- 玄米 94mg
- 白米 82mg
- 豆乳 53mg
- バナナ 10mg
動物性トリプトファン
食品100gあたりに含まれるトリプトファンが高いものから順に並べています。
- すじこ 330mg
- カツオ 310mg
- たらこ 291mg
- プロセスチーズ 291mg
- 豚ロース 280mg
- 鶏むね肉 270mg
- マグロ赤身 270mg
- 鮭 250mg
- ヨーグルト 47mg
- 牛乳 42mg
ビタミンB6
食品100gあたりに含まれるビタミンB6が高いものから順に並べています。
2つめの栄養素は「ビタミンB6」です。トリプトファンに加えて、ビタミンB6を一緒に摂取することでトリプトファンを脳内に取り込みやすくし、セロトニンの生成を促進する役割を担っています。
1日の摂取量の目安は、成人男性…1.4mg 成人女性…1.2mg です。
- にんにく 1.53mg
- ビスタチオ 1.22mg
- ひまわりの種 1.18mg
- マグロ 1.08mg
- カツオ 0.76mg
- ごま 0.6mg
- そば粉 0.6mg
- さんま 0.58mg
- 大豆 0.51mg
- 玄米 0.45mg
- バナナ 0.38mg
- 白米 0.12mg
炭水化物
セロトニンを体内でつくるためには、炭水化物も大切な栄養素になります。ダイエットなどで、糖質制限されている方も、元気に健康で暮らすためにも、最低限の炭水化物は必要です。
炭水化物は、ごはんやパンなどの主食類や、豆、芋などの野菜にも含まれていますので、無理な糖質制限ダイエットをされている方以外は、特に、増やす必要はないと思います。
セロトニンを作り出すための食生活のポイント
- トリプトファン、ビタミンB6を含む食品、特に、納豆、豆腐などの大豆食品、ナッツ類、青魚などを、一日の目安程度は取り入れる習慣をつける
- ムリな糖質制限はせず、適度の炭水化物はとる
あと、バナナは、トリプトファン、ビタミンB6、炭水化物の3つをすべて含んだ食べ物で、手軽にとり入れることができますので、朝食に食べるとかもいいかと思います。
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