SSRIとは
SSRIとは(Selective Serotonin Reuptake Inhibitor=選択的セロトニン再取り込み阻害薬)の頭文字を並べたもので、うつ病や、うつ状態、不安障害などに用いられる薬の総称です。
従来の三環系や四環系の抗うつ薬が副作用が強いため、比較的副作用が少ない薬として、近年開発され、精神科、心療内科に加え、一般の医者においても、処方が増えています。
SSRI系のお薬は、神経伝達物質 セロトニンを増加させるため、意欲を高めたり、不安や落ち込みなどの症状を改善する効果があります。
ストレスなどで、脳内のセロトニンなどの神経伝達物質の働きが不調となり、意欲の低下、不安などの症状があらわれると言われています。
神経伝達物質セロトニンは、神経細胞シナプス間で、情報を伝えますが、伝わらなかったセロトニンは、シナプスへ再回収されます。
SSRI系のお薬は、その再回収を阻害しすることで、セロトニンを増やし、抗うつ作用、すなわち、意欲を高めたり、不安や落ち込みなどの症状を改善するのです。
そのため、普通は、うつ病・うつ状態の患者の治療に用いられ、強迫性障害、社会不安障害、パニック障害、外傷後ストレス障害に対応するSSRI系のお薬もあります。
SSRIの種類
一般に処方されるセロトニン系 抗うつ薬 SSRI系のお薬は、
ルボックス/デプロメール(フルボキサミン):1999年~
パキシル(パロキセチン):2000年~
ジェイゾロフト(セルトラリン):2006年~
レクサプロ(エスシタロプラム):2011年~
の4種類が主なものです。
それでは、それぞれのお薬について、ご説明します。
デプロメール
デプロメールは、セロトニンだけを増やすお薬ですので、それ以外の副作用は、少なくなっています。
うつを改善するための効果は、比較的緩やかなので、症状が軽い場合に使われることが多いです。また、不安や強迫症状を和らげる効果の方が期待できるため、落ち込みよりも不安が目立つ場合に使われます。
パキシル
パキシルは、他の抗うつ剤と比べると、薬の効果は高く、はっきりと効果が感じやすいという特徴があります。
ただし、その分、他のSSRIのお薬の中では、副作用が強く、さらに、途中で服用をやめると、中断症状が出るため注意が必要です。
同じSSRIの中でみるとパキシルは、抗コリン作用により、気持ちを落ちつける作用もあるので、不安にも効果が期待できます。
また、少しノルアドレナリンの効果もあり、薬が少量でも血中濃度が立ち上がりやすく、はっきりと効いた感じを受けやすいのです。
ジェイゾロフト
効き始めるのに2~3週間かかりますが、副作用が少ないと言われています。2011年から主に使われているレクサプロの販売開始になる前には主に使われていましたが、最近は処方が減っています。
他の薬と比較して、ジェイゾロフトは、血中半減期が長いため、中断症状やふらつきなどの離脱症状が軽減されます。
血中半減期が短いと効果が切れてしまいやすくなるため、飲み忘れたり薬をやめようとした際に、中断症状というふらつきや不眠などの様々な症状が出てきてしまいます。
したがって、ジェイゾロフトの場合、比較的長い時間、体内で抗うつ作用を発揮できる状態にあり、1日1剤の服薬ですむようになり服用が簡単になっています。
通常、抗うつ薬は服薬をやめた場合、中断症状が問題となりますが、ジェイゾロフトは血中半減期が長いために、効果が、長時間持続して、中断症状が軽いと言われています。
レクサブロ
2019年より錠剤の形が変わり、何回かに分けて服用したり、また20mg錠剤が発売されたことにより、最高用量まで使っても1剤の服薬ですむようになり服用が簡単になっています。
他の薬と比較して、レクサブロは、血中半減期が長いため、中断症状やふらつきなどの離脱症状が軽減されます。
血中半減期が短いと効果が切れてしまいやすくなるため、飲み忘れたり薬をやめようとした際に、中断症状というふらつきや不眠などの様々な症状が出てきてしまいます。
したがって、レクサプロの場合、比較的長い時間、体内で抗うつ作用を発揮できる状態にあるということです。
通常、抗うつ薬は服薬をやめた場合、中断症状が問題となりますが、レクサプロは血中半減期が長いために、効果が、長時間持続して、中断症状が軽いと言われています。
SSRI系の薬の副作用
一般に処方される4種類の抗うつ薬SSRI系のお薬の副作用についてご説明します。
デプロメールの主な副作用
デプロメールは、日本ではじめて発売されたSSRIで、比較的、抗うつ効果は緩やかですが、強迫性障害や不安障害などに対しての効果を期待されて使われることが多いです。
個人差がありますが、このような副作用が、起こる可能性があります。
これ以外にも、稀ですが、重大な副作用が起こる場合があります。詳しくは、こちらをご覧ください。
パキシルの主な副作用
パキシルは、他の抗うつ剤と比べると、薬の効果は高いのですが、副作用が強く、さらに、途中で服用をやめると、中断症状が出るため注意が必要です。
また、パキシルの服用の際には、眠気が出ますので、服用後の車の運転、機械操作などは止める必要があります。
頻脈:脈拍が1分間に100以上のことで、動悸や息切れ、胸痛やめまいなどの症状になることがある
振戦:手、頭、声帯、体幹、脚などの体の一部に起こる、不随意でリズミカルなふるえのこと
発熱:体温が上がること
発疹:目で見て分かる皮膚の変化
血管浮腫:皮下組織にみられる腫れで、顔やのどに現れることがあります。 薬やその他の物質(誘因)に対する反応、がんのまれな合併症、免疫疾患として血管性浮腫
倦怠:心身が疲れてだるいこと
倦怠感:疲れた、だるいと感じること
ほてり:異常な熱感のこと
無力症:全身の筋力が弱くなったり、疲れやすくなったりすること
疲労:疲れること
個人差がありますが、このような副作用が、起こる可能性があります。
これ以外にも、稀ですが、重大な副作用が起こる場合があります。詳しくは、こちらをご覧ください。
ジェイゾロフトの主な副作用
ジェイゾロフトの副作用は、他の抗うつ剤と比べると、効果のわりに副作用が少ないと言われていますが、セロトニンの増加を促すことに関係する副作用が主なものになります。
ジェイゾロフトの副作用として多いのは、胃腸障害や性機能障害などの症状です。
悪心:胸がむかむかして、吐き気のすること
嘔吐:胃の中の物(食べたもの・胃液)を吐いてもどすこと
睡眠障害:睡眠に何らかの問題がある状態
不眠:眠れないこと
錯乱状態:思考や感情などが混乱して言動にまとまりがなくなり、常軌を逸した行動をとったり、支離滅裂なことを言ったりする状態。
悪夢:睡眠時に見る嫌な夢。もしくは、悪い夢のこと。
易刺激性: いらいらして怒りやすく、不快感情が亢進した状態。些細なことで不機嫌になり、激怒し、暴言・暴力に至ることもある
易興奮性: ちょっとしたことで、興奮しやすくなる
うつ病:日常生活に強い影響が出るほどの気分の落ち込みが続いたり、何事にも意欲や喜びを持ったりすることができなくなる
躁病:病的なまでに気分が高揚して、開放的になったり怒りっぽくなったりした状態のこと
個人差がありますが、このような副作用が、起こる可能性があります。
これ以外にも、稀ですが、重大な副作用が起こる場合があります。詳しくは、こちらをご覧ください。
レクサブロの主な副作用
レクサプロの副作用は、他の抗うつ剤と比べると、効果のわりに副作用が少ないと言われていますが、セロトニンの増加を促すことに関係する副作用が主なものになります。
レクサプロの副作用として多いのは、下痢や吐き気などの症状です。その他にも眠気をはじめとして様々な副作用が生じることがありますが、多少であれば服用を続けるうちになれることが多いです。
倦怠感:疲れた、だるいと感じること
傾眠:すぐにウトウトしてしまうなどの軽度の意識障害
浮動性めまい:フワフワしてふらつくこと
悪心:胸がむかむかして、吐き気のすること
下痢:お腹を下すこと
口渇:口や喉が異常に渇くこと
異常感:違和感、異物感、圧迫感、腫れた感じなどを感じること
無力症:手足を動かすと筋肉がすぐに疲れて、力が入らなくなること
浮腫:何らかの原因によって、皮膚ないし皮膚の下に水分が溜まった状態
熱感:熱っぽい感じのこと
発熱:体温が上がること
個人差がありますが、このような副作用が、起こる可能性があります。
これ以外にも、稀ですが、重大な副作用が起こる場合があります。詳しくは、こちらをご覧ください。
薬に頼らずうつ症状を改善するには
うつ病かと思い、精神科、心療内科に行くと、ほとんどの場合、幸福ホルモンセロトニンを増やす、SSRI系のお薬を処方されます。
ただし、上記に詳しくお薬毎の起こりうる副作用をご説明しましたが、こちらの資料は、これらの薬を開発されている会社の説明にあった病名です。
そちらでは、病名だけでしたが、こちらのページでは、それらの副作用として起こる症状を、具体的にどのようなものか説明しただけのものです。
それでも、これだけの副作用が薬に表記されています。
できれば、それらの薬を飲まずに、うつ症状を改善できないか、セロトニンを増やすことが出来ないか、その方法をこちらのページでご紹介しています。
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嘔気:胃の中にあるものを吐き出したいという切迫した不快感
眠気:眠いと感じること
悪心: 吐き気を催すこと、胸がむかつくこと
口渇:口が乾くこと
便秘:便を十分にかつ快適に出し切れない状態
CK上昇:CKは筋肉に筋肉の収縮や弛緩のエネルギー代謝に重要な役割を果たしている酵素で、骨格筋や 心筋が障害を受けてCKが増加し、血液中に多く出ている状態
AST上昇:逸脱酵素であるASTの血中濃度が上昇した状態、肝胆道系疾患・心筋梗塞をはじめとして多くの臓器障害でおこる可能性がある
ALT上昇:逸脱酵素であるALTの血中濃度が上昇した状態、肝胆道系疾患・心筋梗塞をはじめとして多くの臓器障害でおこる可能性がある
γ−GTP上昇:γ-GTP は胆管でつくられる酵素であり、これの上昇ということは、肝細胞がに強い影響があったことを示している
倦怠感:いつもの生活が送りづらいと感じるといった疲れた感覚のこと
めまい:目が回る、目がくらむといった症状のこと